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かわのほとりのオープンカフェ りにゅーある | とってもきまぐれなオリジナル漫画。とっても素敵な不定期更新(^-^;

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Posted by OKさんたろう on  | 

初めて手を握った日 その八

その八.



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夏空に入道雲。

蝉の泣き声がうるさい風通しの良い縁側。

遠くに見えるは奥日光の山々。

カルピスの飲み残しをこぼしてベトベトの廊下。

早朝に釣ってきた雑魚を眺めながら到着を待っている。

お盆に田舎に全員集合。

待ちきれず一週間も前から泊まり込んでいる小学生の私。

全員揃うと5家族総勢20人ほど。

昼は河原でBBQ。

大きな石の上に両足を抱えて座っている。

風でスカートが揺れて内心ドキドキの自分。

かざした指の間から陽の光がこぼれてる。

眩しいほどに白い肌。

夕方は提灯に火をともして墓参り。

実家裏の小高い山の階段を上って行く。

線香係り、花係り、水係り、そして自分は虫捕り係り。

薄暗い田んぼ道をわいわいがやがや。

夜には子供達で肝試し。

用水路脇の水神様へ夜な夜なお参り。

一人走ると全員走る。

遅れた彼女を横目で気にしながら走ってる。


その八2.


そんなことばかり脳裏に浮かんでくる。

思い出の中の住人達。

常に心地の良い状況の中で暮らしている。

自分の脳は都合の良い方向へ向かってしまう。

もう忘れてしまえという強大な力が働いている。

自分はとても冷たい男だ。

二度目の入院から数か月、一度も会ってはいないのだ。

怖くて声をかけられないというのが本当のところだった。

だから忘れようなどと到底できない事を考えていた。

来るべき時は必ずやって来る。

でも忘れたふりをしていればその日はやって来ないかもしれない。

頭上に浮かぶ浮浪雲を眺めながら、そんなバカげたことを真剣に
考えていた。

しかし、その時は刻一刻と迫っていたのだった。





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